上映を心待ちにし、列をつくる来場者＝北國新聞赤羽ホール

　北陸新幹線金沢開業記念「東映映画祭」（北國新聞社主催、東映特別協力）の第３弾となる「さいはてにて～やさしい香りと待ちながら～」のプレミア先行試写会は２１日、約５００人を招いて金沢市の北國新聞赤羽ホールで開かれた。舞台あいさつに登場した主演の永作博美さん、佐々木希さんは「能登の自然は世界に誇れる美しさ。素晴らしい景色を堪能し、友情に心を温めてほしい」と語り、地元ファンに完成を報告した。

　映画は、珠洲市の木ノ浦海岸に舟小屋のセットを建て、約１カ月にわたる撮影が行われた。石川県内で一般向けに映画がお披露目されるのは初めてとなる。

　幼い頃に生き別れた父の帰りを待つため、故郷の奥能登に焙煎珈琲（ばいせんコーヒー）店を開く凛とした女性を演じた永作さんは「石川の皆さんにも凜とした印象があるので、石川の空気を吸ったことで私も乗せられた気がする」と撮影を振り返った。

　隣人のシングルマザー役を務めた佐々木さんは「能登はすごく居心地が良く、人も優しくて、撮影を通じて石川が大好きになった」と笑顔を見せた。

　映画は東映と珠洲市、北國新聞社などによる製作委員会方式で作られた。２人は２２日、珠洲市のラポルトすずでの先行上映会でも舞台あいさつに立つ。作品は２８日に全国公開される。