新人の頂点に立った西内まりや

　「第５６回輝く！　日本レコード大賞」（日本作曲家協会主催）の授賞式が３０日、東京・初台の新国立劇場で行われ、７人組ダンス＆ボーカルグループ「三代目Ｊ　Ｓｏｕｌ　Ｂｒｏｔｈｅｒｓ」が「Ｒ．Ｙ．Ｕ．Ｓ．Ｅ．Ｉ．」で初の大賞に輝いた。昨年４回目の大賞に輝いた先輩グループ・ＥＸＩＬＥの偉業を引き継ぐ快挙。ＥＸＩＬＥと兼任するＮＡＯＴＯ（３１）と小林直己（３０）は、史上初めて異なるグループで連覇を果たした。最優秀新人賞は西内まりや（２１）が受賞した。

　「お母さん、取ったよ！」。西内が涙をこらえながら叫んだ言葉に、喜びのすべてが詰まっていた。ちょうど１年前、母親とテレビの前で交わした「来年は、あのステージに立てるといいね」という会話。それが実現しただけでなく、新人の頂点にまで上り詰めた。

　０７年にモデルとしてデビュー。１０代女子の「なりたい顔ナンバーワン」として人気だったが、心の中にはいつも「歌手になりたい」との思いがあった。中学２年の時からボイストレーニングに通い、今年８月、この日も披露した「ＬＯＶＥ　ＥＶＯＬＵＴＩＯＮ」で満を持してデビューした。

　新人賞はあくまでも中継点の一つにすぎない。「満足することなく、今までにない新しいエンターテインメントを作っていけるような大きな存在になっていきたいです」。涙もろいことで知られるが、この日は最初の数小節だけ声を震わせただけで、きっちりと歌い切った。その姿に、歌手として進化していく決意が見えた。