仕事のオファーが殺到している辻仁成

　女優・中山美穂（４４）と７月に離婚したミュージシャンの辻仁成（５４）が１０日、都内のライブハウスでツアー「コトノハナ　言花」の千秋楽公演を行った。所属レーベルからライブ中止を突きつけられ、異例の“自腹ライブツアー”となったが、会場は大入り満員。さらに辻の元には音楽界のみならず、テレビ、出版業界など様々な業界からオファーが殺到するなど、思いもよらぬ“離婚バブル”が訪れているという。

　辻は中山との離婚騒動勃発後、レーベルから「イメージが悪いのでツアーを中止しましょう」と、普通ではあり得ない提案を受けたが、「チケットを買ってくれたファンを裏切れない。ミュージシャンからギターを取り上げるのは侍から刀を取り上げるのと一緒」と直談判。ギター１本で全国を回る旅に出た。

　ライブでは「ガラスの天井」「サボテンの心」ヒット曲「ＺＯＯ」などを披露。ＭＣでは「自腹ツアーだよ、自腹！」と自虐ネタ。フランス語の歌詞の歌を歌う時には「（フランスで教育を受けて堪能な）子供に『パパ、発音が下手！』と言われます。悔しいからここで歌います」とプライベートを明かすなど、大盛り上がりだった。

　このコメントでも分かるように、中山との離婚で１０歳の長男は辻が引き取った。長男は父親の背中を見て成長しているそうで、ある音楽関係者は「お子さんはパパのマネをするのが大好きみたいです」と明かす。

　辻のツアー衣装といえば、帽子がトレードマークとなっているが「お子さんは辻さんのハットとそっくりのやつをかぶって、小さいほうきをギターに見立てて、弾くマネをしている。お父さんを尊敬しているんでしょう。辻さんもライブの最終日とか、大事な日には息子を呼んで、晴れ舞台を見せている。すごくほほ笑ましい光景です」（同）。

　辻は１０日放送の「サンデー・ジャポン」（ＴＢＳ系）で「新しい恋はもう十分でしょ」と、シングルファーザーとして生きる決意を述べている。アーティストだけではなく“シングルファーザー”としても頑張る辻に対しては「最近、オファーが殺到してるんですよ」と言うのはテレビ局関係者だ。

「辻さんといえば以前はミステリアスな部分が多かったが、最近テレビなどに出て『トークもいける』と評判になった。１人で子供を育てる父親というのも、Ｆ層（女性）にはまる。今や『視聴率が取れる男』としてどこも出演させたがってますね」

　さらにシングルファーザーとしての“イクメン”ぶりに出版業界も熱視線だ。「ここ５年ほど、育児に積極的に取り組む男性を取り上げた記事のウケがいいんです。シングルファーザーについては必要に迫られての育児という面もあるが、辻さんの手料理集を出版できないか、とすでに企画を進めているところもありますよ」（出版関係者）

　離婚直後には考えられないほどオファーが殺到している辻。「一方の中山は離婚成立後、仕事らしい仕事はまだやっていない。好感度が上がった夫と対照的で、完全に明暗が分かれてしまってますね」（芸能プロ関係者）

　辻は以前、本紙に「人を恨むのは『卑屈』。そうじゃなく、くじけずに自分が信じる道を行く。それが『不屈』だと思う」と話していた。どん底でも諦めなければ道は開けるようだ。